長浜曳山文化協会の取り組み

三役修業塾

 長浜曳山祭で演じられる子ども狂言(歌舞伎)は、毎年様々な演目が長濱八幡宮に奉納されます。長浜では、曳山狂言の演技指導者を振付、浄瑠璃(義太夫)語りを太夫と呼び、三味線を含め三役といいます。かつて三役は、滋賀県外、日本各地から招聘していましたが、高齢化に伴い地元での養成の必要性が議論されました。そして平成2年、「ふるさと創生事業」を活用し、設立した「子ども歌舞伎伝承基金」を元に、三役修業塾は開講しました。平成28年には、義太夫と三味線部門に加え振付部門も開講し、塾生が長浜曳山祭をはじめ各地で活躍しています。

定期発表会

 三役修業塾では、平成20年度から曳山博物館において、塾生の発表会を開催しています。近年は年間6回の発表会を定期的に開催しており、技芸の研鑽に励んでいます。

伝承委員会

 伝承委員会は、前身である長浜曳山祭保存会子供歌舞伎伝承委員会を継承、発展する形で、平成12年曳山博物館の開館に合わせて設立しました。長浜曳山祭を行う山組関係者を中心に構成されています。子ども狂言(歌舞伎)や江戸時代の職人の技術の粋を尽くした曳山や装飾品をはじめ日本が誇る伝統芸能が詰まった長浜曳山祭を市民ぐるみで保存、伝承し、国内外に向けて情報発信を目的に活動しています。
 具体的な取り組みとして、一般市民の方を対象に、学識経験者などを講師に招く「市民曳山まつり講座」、祭りの次世代を担う山組の若衆の勉強会である「楽衆塾」、地元中学校を対象に曳山祭と祭りを生んだ文化について学び理解してもらうための「総合学習(曳山文化講座)」などを開催しています。またイベントや記念事業への参加、協力も行っています。

地元の中学校への伝承学習を指導

  • くじ取り式体験
    くじ取り式体験
  • 裸参り体験
    裸参り体験

楽習塾の開催

  • 山組の若衆を対象とした勉強会
    山組の若衆を対象とした勉強会

長浜曳山祭行事・曳山保存専門委員会

 長浜曳山祭行事・曳山専門委員会は、さまざまな見地から長浜曳山祭の曳山修理に関する指導・助言をしていただき、曳山や装飾品をより良い形で保存し、次世代へ継承していくことを目的に、平成16年2月20日に設立しました。現在、有形民俗、無形民俗、幕類(染織)、金工、建造物、漆工の分野の専門家6名の委員で運営されています。

  • 専門委員会の様子
    曳山の懸装品(装飾品)修理の様子
  • 専門委員会の様子
    専門委員会の様子