長刀山の特徴
別名を蓬莢山(ほうらいさん)ともいいます。子ども狂言を演じる12基とは違った形で、大きな3つの車輪が付いています。上部には太刀渡りに用いた太刀とのぼりを飾り付けます。
この山車は登り山では、八幡宮へは行かず14日に直接お旅所へ据え付けられます。戻り山では、先頭になって出発します。
安永8年(1779)に、藤岡甚兵衛作
関連資料
長刀組甲冑
壽山の特徴
亭 |
八棟造り |
舞台前柱 |
「昇り竜・降り竜に雲と人物」の飾金具は藍水堂一徳の作 昇り竜・降り竜は一徳が13年をかけた苦心の作 |
楽屋襖 |
「竜の図」は中谷求馬の筆 |
胴幕 |
中国蘇州製の総刺繍「竹林七賢人の図」となっている |
見送り幕 |
中国明時代の綴織のものと毛綴織の2枚がある |
山本体は天明2年(1782)藤岡和泉利盈の作
亭は後年の作だが、作者等不明
関連資料
市指定文化財 長浜祭翁山見送幕フランク王国
鳳凰山の特徴
亭 |
四柱造りで、むくり屋根 |
亭上 |
「鳳凰」の木彫 |
舞台格天井 |
絵天井となり華麗 |
舞台障子 |
「花車の図」は大塚岐鳳の筆 |
舞台屋根 |
「鶴の巣籠り」の象嵌造りの飾金具は奥村菅次の作 |
台輪 |
「浪に竜」の飾金具は姉川堂良忠の作 |
楽屋襖 |
「楽太鼓の図」は狩野永岳の筆 |
のぼり |
「天覆」「地載」の文字は賀茂胡保の筆 |
胴幕 |
ペルシャ毯 |
見送り幕 |
16世紀ベルギー製の飾毛綴で重要文化財 |
曳山本体・亭ともに文政12年(1829)の作
建造は藤岡和泉の作
関連資料
鳳凰山見送幕
高砂山の特徴
亭 |
八棟造り |
舞台障子 |
「牡丹に小禽の図」大塚岐鳳の筆 |
台輪 |
半肉彫鍍金の「兎が波上を走る」の飾金具 |
舞台前柱 |
「雲と垣根に瓢箪唐草」の透彫り飾金具が全体を覆っている |
楽屋側面 |
外欄間に「柿樹上に群猿の遊ぶ」の木彫 |
見送り幕 |
全面刺繍「八仙人の図」と綴織「唐子遊戯の図」がある |
曳山本体は延享2年(1745)の修理記録があり、それ以前の建造とされる
亭は文化13年(1816)、藤岡重兵衛安則の作
萬歳樓の特徴
亭 |
上(前)下(後)二段に分かれる 上亭棟上に宝珠を置き、下亭屋根には宝剣をたてる |
舞台屋根 |
「桐に鳳凰」 |
舞台前柱 |
色絵象嵌「高砂の尉と姥」の飾金具は奥村菅次の作 |
面幕 |
「竜」は中国製の太伯山錦の優品 |
胴幕 |
「雅楽・楽器尽し図」の綴織で下絵は沢宏靭の筆 |
見送り幕 |
飾毛綴と中国製刻糸織の2枚がある |
曳山本体・亭ともに享和2年(1802)
藤岡重兵衛安道・市松安則父子の作
孔雀山の特徴
亭 |
前部後部からなり、屋根は四柱造りを主体に千鳥破風などを付け複雑な構造 |
舞台障子 |
「芙蓉に四十雀の図」八木奇峰の筆 |
舞台屋根 |
金銅製の尾羽を広げた「孔雀」を置く |
胴幕 |
「虎の子渡し図」の刺繍の下絵は、森徹山の筆とも岸駒の筆ともいわれる |
見送り幕 |
毛綴で草花に孔雀三羽を織りだす「萠春の図」 昭和3年(1928)山鹿清華の代表作 |
曳山本体は宝暦年間(1751~1764)頃の作という
亭は文化12年(1815)藤岡重兵衞安則の作
翁山の特徴
亭 |
八棟造りで、前後に唐破風をつける |
舞台障子 |
「花鳥図」は、長谷川玉峰の筆 |
舞台屋根 |
「竜虎」 天保7年(1836)膳所の奥村菅次父子の作 |
面幕 |
正面向かって左に「鯉の滝登り図」 同じく右に「松樹上に猿の図」(猿には猿毛を植えつけている) |
胴幕 |
紺羅紗に「牡丹に唐獅子の図」を大きく刺繍 |
見送り幕 |
16世紀ベルギー製の飾毛綴で、重要文化財のものと市指定文化財のものがある |
曳山本体は明和2年(1765)藤岡和泉一富の作
亭の建造年・作者不明
常磐山の特徴
亭 |
四柱造り、むくり屋根で、前面へ丁字形に同様の構造の屋根を張り出す |
棟上 |
「ろじ」の木彫 |
舞台障子 |
「花鳥図」は嘉永4年(1851)横山清暉の筆 |
楽屋側面 |
「唐獅子」の木彫 |
背面の欄間 |
「唐獅子」の木彫 |
のぼり |
「乾坤留一気」「古今仰同塵」の文字をあらわす |
胴幕 |
綴錦で「源義家勿来関を通る図」と「新羅三郎義光と豊原時秋との足柄山の別れの図」を織りだす |
見送り幕 |
大正15年(1926)山鹿清華の作のものと太伯山錦のものがある |
山本体の製作年代は不詳、亭は文政元年(1818)の作
青海山の特徴
亭 |
四柱造り 棟上に「飛竜」の木彫を置く |
舞台前柱 |
「飛燕に雲と浪」の飾金具 |
胴幕 |
紺羅紗地に波頭に乱舞する「飛燕」を色糸や金糸であらわしている |
見送り幕 |
中国明時代の官服を仕立てたもの、「飛燕に波図」のもの、「飛竜に青海波」のものの3枚がある |
曳山本体は宝暦5年(1755) 藤岡和泉長好の作
亭は文化2年(1805) 藤岡重兵衛安道の作
月宮殿の特徴
亭 |
重層、上層は六角円堂、下層は方形となっている |
舞台前柱 |
「鯉の滝登り」の飾金具の下絵は、狩野孝信の筆 |
面幕 |
舞台正面に中国明時代の刺繍ですぐれた作品がある |
胴幕 |
ペルシャ毯 |
見送り幕 |
刻糸織で房金具は国友(長浜)の永川堂完雄の作 |
曳山本体は天明5年(1785)岡田惣左衛門重貞の作
亭は嘉永3年(1850)藤岡重兵衛光隆の作
諫皷山の特徴
亭 |
重層 宝形造りの亭屋根露盤上に中国の故事「諫皷」にちなむ太鼓と鶏の木彫を置く 上層の天井には「鳳凰」の彩色図がある |
舞台屋根 |
「舞鶴」の飾金具 奥村菅司の作 |
舞台前柱 |
色絵象嵌「竹林七賢人」の飾金具。天保14年(1843)目川(栗東)の奥村寿一の作 |
舞台屋根軒下 |
「雲竜」の木彫 |
のぼり |
「朝鮮のぼり」と俗称されるもので緋羅紗地の「昇り竜・降り竜」をあらわす |
曳山本体は安永3年(1774)藤岡和泉一富の作
亭は文政元年(1818)田中加平治愽君の作
春日山の特徴
亭 |
四柱造りで、むくり屋根 |
舞台障子 |
「紅葉に鹿の図」は鳥羽上町(長浜)の北村李軒の筆 |
舞台前柱 |
鍍金や鍍銀の施された写実的な「葡萄にリス」の飾金具 |
舞台高欄親柱 |
山号にちなんだ「紅葉に鹿」の飾金具があり、明治11年(1878)東京の一柳友寿の作 |
見送り幕 |
緋羅紗地に刺繍の「中国人物の図」をかける |
曳山本体は平右衛門の作と伝わる
亭は後年の建造となるが、いずれも年代は不詳