曳山の木彫 月宮殿

 曳山博物館では、現在修理ドックで修理が行われている月宮殿の彫刻についての企画展を開催しています。

 月宮殿は、曳山祭で狂言を行う12基の曳山の一つで、本体は江戸時代後期の天明5年(1785)に、最も特徴的な部分である亭は、嘉永3年(1850)に建造されています。亭は重層で、上層は六角円堂、下層は方形となって、亭上にはギヤマン製の宝玉を置いています。

 月宮殿の木彫は、雲上にある月の宮殿を表現したと言われる亭の部分に多く見られ、草木、花、動物、神獣などがあります。また、彫刻には鎌倉彫の技法が見られるものもあります。彫刻はどれも写実的で、一つ一つが見事な芸術品と言えます。

企画展情報

開催期間:
2009年 5月10日(日)~6月30日(火)
会場:
1階曳山展示室
開館時間:
9時~17時(入館は16時30分まで)

主な展示資料

鎌倉彫

 鎌倉彫は、鎌倉時代に中国の堆朱をまねてつくるようになったのが始まりと言われます。堆朱が朱漆を厚く塗り重ねた層を彫刻するのに対して、鎌倉彫は直接木に彫刻した上に朱漆を塗ります。「塗ってから彫る」のが堆朱なら、「彫ってから塗る」のが鎌倉彫です。そして漆が乾かないうちにマコモ(イネ科の植物)の粉を蒔いて、乾いた後に磨くと、彫刻の凸部は明るい朱色、凹部は暗赤色となり、彫刻に古色と陰影が加わります。

展示資料画像

羽目板 鎌倉彫 瀧獅子
羽目板木彫 一角獣
木彫 花頭窓 獅子噛
中備木彫 鶴
中備木彫 椿
鎌倉彫 月宮殿 額
 

木彫 千鳥破風 龍