企画展・特別展

特別展「歌舞伎からみるお江の時代」テーマ展 「描かれた歌舞伎の世界」

 曳山博物館では1年間に渡って開催する特別展「歌舞伎からみるお江の時代」のテーマ展第2弾「描かれた歌舞伎の世界」を開催しています。

 歌舞伎は慶長8年(1603)に出雲の阿国が京都で歌舞伎踊りを踊ったのを創始とし、次いで前髪をつけた美少年たちによる若衆歌舞伎が台頭して、当時の大衆から熱狂的な支持を受けましたが、いずれも幕府から風俗を乱すとの理由で禁止されてしまいました。そこで若衆歌舞伎にかわって行われたのが、若衆の象徴である前髪をそり落とした男性が演じる野郎歌舞伎です。

 今回の展示では、京四条河原に設けられた遊女歌舞伎の小屋を描き、これを楽しむ観衆のようすを細緻に描き出した「四条河原遊楽図屏風」(愛知県天桂院蔵)や、満開の藤が絡まった松の大木の下で円陣をつくって舞う25人の野郎歌舞伎者を描いた「野郎歌舞伎図屏風」(福井県大寶寺蔵)など、資料8点により長浜曳山祭の子ども歌舞伎に連なる歌舞伎の世界を紹介します。

企画展情報

開催期間:
平成23年4月23日(土)~5月22日
開館時間:
9時~17時(入館は16時30分まで)

講演会「描かれた歌舞伎の世界

  ~江戸時代前期の風俗画から~」

平成23年5月14日(土)13:30~

講師:田島達也氏(京都市立芸術大学准教授)

※聴講無料です。

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主な展示資料

No. 資料名 数量 時代 所蔵者 備考
1 四条河原遊楽図屏風 二曲一双 江戸時代 天桂院蔵 愛知県指定文化財
2 四条河原図巻 一巻 江戸時代 個人蔵  
3 野郎歌舞伎図屏風 六曲一双 江戸時代 大寶寺蔵
(だいほうじ)
福井県指定文化財
4 本朝廿四孝図屏風 六曲一隻 江戸時代 個人蔵  
5 歌舞伎衣裳
(本朝廿四孝十種香の段より)
四着 現代 ミュージアム
中山道蔵
 

四条河原遊楽図屏風(愛知県指定文化財)

江戸時代 17世紀前期 二曲一隻 絵本金地着色109.6×175.6cm 天桂院蔵

 

野郎歌舞伎図屏風

江戸時代 17世紀後期 六曲一隻 絵本着色 84.6×225.4cm 大寶寺蔵

 

四条河原図巻

江戸時代 17世紀後期 一巻 絵本着色 34.4×760.5cm 個人蔵