企画展・特別展

人々の救い 天神信仰 – 菅原伝授手習鑑より –

 曳山博物館では、特別展「人々の救い 天神信仰-菅原伝授手習鑑より-」を下記のとおり開催中です。

 「菅原伝授手習鑑」は右大臣 菅原道真と政敵 藤原時平との確執に、三つ子の兄弟が生死をかけて絡むという大スペクタクル時代物で人形浄瑠璃の名作です。主人公である道真は、讒言による左遷という無念さから、死後、雷神となり天変地異を起こしました。のちに人々の苦悩を理解し、衆生擁護、学問の神として広く親しまれることになります。

 展示では、丸本歌舞伎三名作のひとつである菅原伝授手習鑑を模型や浄瑠璃本から判りやすく紹介するとともに、現在おこなわれている長浜曳山祭 子ども狂言での公演のようすとオーバーラップさせます。また火雷神として恐れられた道真が、庶民の神、学問の神として人々に受容されていったその諸相を、福井県越前地方でおこなわれている天神講や、長浜市の湖北地域でおこなわれている「おこない行事」にスポットを当てて資料から見ていきます。また朏(みかづき)コレクションの多彩な天神像からは各地の天神信仰をくみ取ることができるでしょう。

 本展示を通して人形浄瑠璃、歌舞伎にそして庶民信仰に現在も存在感を示す菅原道真の一端に触れていただければ幸いです。

企画展情報

開催期間:
平成25年11月10日(日)まで
会場:
曳山博物館(元浜町)
開館時間:
9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:
会期中無休
入場料:
大人600円、小中学生300円
*長浜市・米原市の小中学生は無料

会期中に次の事業も行います。

 特別展記念講演会「ここが面白い!!菅原伝授手習鑑」

 開催日:平成25年10月27日(日)19時00分~

 講師:山田 和人 氏

 (同志社大学文学部国文学科教授・長浜市文化財審議委員)

 会場:曳山博物館 伝承スタジオ

 聴講料:無料(事前申込不要)

 ※18時40分~展示中の大垣祭 菅原 10分の1模型を

    作動させます。

パンフレットダウンロード

ファイル種類:PDF  サイズ:1 MB

主な展示資料

<<出陣資料一覧>>

□菅原伝授手習鑑とは

菅原伝授手習鑑車引の段模型 一式 国立文楽劇場
菅原伝授手習鑑丸本 一冊 国立文楽劇場
菅原伝授手習鑑床本 一冊 国立文楽劇場

 

□庶民信仰の諸相

天神坐像 一体 福井県立歴史博物館
天神坐像(雪洞一組含む) 一式 福井県立歴史博物館
まんし天神図 三幅 福井県立歴史博物館
牛天神図 一幅 福井県立歴史博物館
天神絵像 一幅 長浜城歴史博物館
天神人形 10件(21点) 京都府立総合資料館

(京都文化博物館管理)
臥牛像 一体 長浜市知善院

 

□車山(山車)の天神様

菅原伝授手習鑑カラクリ人形 一式(三体) 犬山祭 綘英 名栗町
(※秋の犬山祭のため10月24日~28日は返却につき展示していません)
水引幕 一幕 犬山祭 綘英 名栗町
(※10月24日~28日の期間のみ展示しています)
菅原道真カラクリ人形 一式(三体) 大垣祭 菅原軕 新町

 

□湖北に残る天神信仰

草岡神社(国安)おこない資料 一式 長浜市余呉町国安

自治会保管
口分田村天満宮本殿建地割図 一幅 藤岡和泉大工資料

(長浜城歴史博物館保管)

 

合計24件(41点)

そのほか

  湖北に残る天神信仰写真紹介

   ○菅山寺大祭写真紹介

   ○天神さんの牛

  福井県福井市荒木新保町の天神講復元

   ○カレイ、お鏡餅(一重ね)のレプリカを含む祭場の作成

展示資料画像

1)まんし天神図 一幅
2)臥牛像 一体
3)菅原伝授手習鑑カラクリ人形 一式(犬山祭)
4)菅原道真カラクリ人形 一式(大垣祭)