企画展・特別展

秀吉と長浜曳山祭

 長浜は秀吉(のちの豊臣秀吉)が開いた町としてつとに知られている。
 その秀吉が長浜在城時代、長子が誕生、その喜びに町衆に砂金を配り、それを基金に曳山を曳きまわしたと云う曳山起源譚は、歴史的信憑性 とは相容れない。
 しかし長浜町衆の秀吉に対する敬慕の情は江戸時代 を通じて絶えることがなかった。
 その背景には、長浜町の地子免除という側面があったかもしれないが、神格を持つ存在として秀吉の高まりが見られたことも否定できない。
 また、曳山祭の起源については、 秀吉が元亀争乱で荒廃した長濱八幡宮を復興し、その祭礼に源義家の東国平定後の凱旋の様子を再現した武者行列を行わせたことが上記の曳山起源譚と深い関係があると思われる。
 そして、その武者行列こそが今日の長刀組の太刀渡りであり、曳山祭の原型であるといわれている。
 本展示では、現在も脈々と伝わる秀吉への思いや、秀吉の開基伝承を持つ曳山祭の原初の姿を残すといわれる太刀渡りについて、現行の習俗と併せて探る。

企画展情報

開催期間:
平成28年5月9日(月)~平成28年7月3日(日)
会場:
曳山博物館(元浜町)
開館時間:
9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:
会期中無休
入場料:
大人600円 小人300円
※長浜市・米原市の小中学生は無料

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主な展示資料

・秀吉出世物語屏風 六曲一双 江戸時代後期 個人蔵

・近江長浜御祭礼長刀行列次第 一巻 江戸時代後期

 長浜市長浜城歴史博物館蔵

・豊臣秀吉像 一幅 江戸時代後期 萬歳樓瀬田町組蔵

・萬歳樓模型 一基 江戸時代後期 萬歳樓瀬田町組蔵

・弁当箱(五七の桐紋) 一組 江戸時代後期 萬歳樓瀬田町組蔵

・御祭礼年々外題 一冊 大正六年 長浜市長浜城歴史博物館蔵

・絵本太閤記(狂言台本) 一冊 弘化三年 月宮殿田町組蔵

・大太刀 一口 長刀組小舟町組蔵

・鉄黒漆蓬絲威縦矧五枚胴 一領 長刀組小舟町組蔵

・鉄黒漆三十二間筋兜 一頭 長刀組小舟町組蔵

・長刀組太刀渡図 一幅 大正二年 本館蔵

展示資料画像