企画展・特別展
長浜の巨匠 山縣岐鳳―日本画の美再発見!―
ユネスコ無形文化遺産「長浜曳山祭」。この祭を彩るものが人びとを惹きつけてやまない曳山の装飾品です。この内のひとつに、歌舞伎を演じる舞台障子絵をはじめとする絵画があります。「動く美術館」として知られる長浜の曳山ですが、どんな人物が、どんな絵を描いたのか、曳山を飾る絵やその絵師についてはあまり知られていません。本企画展では、こうした曳山を彩る絵師の一人であり、来年の祭りに出場する高砂山(たかさござん)と鳳凰山(ほうおうざん)の舞台障子絵を描いた山縣(やまがた)(大塚(おおつか))岐(ぎ)鳳(ほう)(1776-1847)について紹介します。
狩野派(かのうは)の画家・山縣頼(やまがたより)章(あき)の子として生まれた岐鳳は、京都から長浜へ移住し、湖北を中心に多くの絵画作品を残しました。中でも天女(てんにょ)を鮮やかに描いた大通寺(だいつうじ)山門(さんもん)の天井画や曳山の装飾品といった大作に携わり、当時の長浜を代表する人気画家であったことが分かります。
今回は、曳山を彩る絵画のほか、仏画や大和絵、龍や山水を描いた水墨画といった幅広い画業をみせる岐鳳作品を通じ、日本美術の魅力についてふりかえります。普段の生活の中で、なじみが薄くなってしまった日本画には、何が(絵の画題)、どのように(絵の様式)描かれているのか。こうした日本画の見方に着目し、地元絵師の作品を糸口に日本美術の世界に飛び込んでいただければと思います。
本企画展を通じ、日本美術の魅力を再発見し、岐鳳作品をよりご堪能いただく機会となれば幸いです。
企画展情報
- 開催期間:
- 平成29年10月7日(土)~11月12日(日)会期中無休
- 会場:
- 曳山博物館(元浜町)1F曳山展示室
- 開館時間:
- 9時~17時(入館は16時30分まで)
- 入場料:
- 大人600円、小中学生300円
※20名以上の団体は2割引、長浜市・米原市の小・中学生無料。長浜市内在住の高校生はH29 10/31(火)まで無料。
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳等をお持ちの方及び付添いの方1名は無料。(手帳等証明書をご提示ください)
展示説明会
- 日時:
- 10月28日(土) 13:30~
- 場所:
- 長浜市曳山博物館 1F曳山展示室
- 説明者:
- 本館学芸員
ファイル種類:PDF サイズ: 2 MB
主な展示資料