曳山祭ニュース

令和5年度長浜曳山祭 役者・外題あらすじ発表!

 

 


 

 


 

 

 

あらすじ

ここは京の都。菊の香漂う、兵法学者吉岡鬼一法眼の館の庭。鬼一は、平治の乱で平清盛に滅ぼされた源義朝の家臣であった吉岡三兄弟の長兄だが、いまはなぜか平家側に与している。そこで三男の鬼三太は、その真意を探り、鬼一が秘蔵する兵法の「虎の巻」を入手するために、主君の牛若丸を奴の虎蔵、自らを奴の智恵内と偽って、鬼一館の奉公人になりすます。
虎蔵に想いを寄せる鬼一の娘皆鶴姫は、二人の素性を知ってしまう。物影で聞いていた清盛の使者湛海を牛若丸は切倒し、鬼一に見参し「虎の巻」を受け取らんと、皆鶴に案内させ鬼三太を従えて奥庭をめざした。

 

 


 

 

 

あらすじ

時は鎌倉時代。平家滅亡の立役者でありました源義経。ところが時の将軍 兄である源頼朝から謀反(むほん)の疑いをかけられてしまいます。妻卿の君が、敵方平時忠の娘であった為です。その頃、卿の君は、赤ちゃんを身ごもり教育係である侍従太郎の館に預けられておりました。頼朝は、忠誠心の証として、卿の君の首を切って渡すよう命令いたします。その命を受け、家来武蔵坊弁慶が上使として侍従太郎の館にやってまいります。侍従夫婦にこの難題を伝えますが、弁慶も侍従夫婦も、身ごもっている卿の君を討つことは出来ません。そこで身代わりにと考えられたのが腰元信夫(しのぶ)でした。侍従夫婦は信夫と、娘に会いに来ておりました母おわさに身代わりになるように懇願いたします。信夫はお役に立つのならばと承諾いたしますが、おわさは18年前に別れた父親に信夫を会わせるまでは死なせるわけにはいかないと、父親の証拠となる振袖を見せ涙と共に語ります。それを聞いた弁慶は信夫を斬り殺します。驚くおわさ、侍従夫婦。なんと弁慶が信夫の父親であったのです。弁慶もおわさと共に、我が子の最期を嘆き悲しむのでした。侍従太郎も自害し、偽首と悟られないよう自分の首も一緒に渡すよう弁慶に頼みます。我が子と侍従太郎の二つの首を抱え、弁慶は館を後にするのでした。

 

 


 

 

あらすじ

場面は六郷川(矢口の渡し)渡し守の頓兵衛家である。足利氏と新田氏の戦いの際、足利氏に加担する頓兵衛は、新田義貞の子義興を矢口の渡しで騙し討ちにして足利氏より恩賞を得て裕福に暮らしている。
時が流れ、頓兵衛が落人狩りの留守中に、義興の弟義峰と妻うてなが宿を求めて訪れるが、頓兵衛の娘お舟は義峰の男ぶりに一目惚れして、思案のすえ二人を逃がす。お舟のむこになりたい下男の六蔵の通報で戻ってきた頓兵衛は、闇にまぎれ義峰めがけて突き刺すと、意外やお舟が身代わりとなっていた。息絶え絶え意見嘆願するお舟に、頓兵衛は耳もかさず義峰討つ為に行方を追って飛び出して行く。お舟は瀕死ながら失恋の絶望感に沈みながらも、落人を捕獲したとして村々の囲いをとく合図の太鼓を力の限り打ち鳴らす。
頓兵衛は娘の死を見ても改心せず、なおも義峰の後を追うが、新田家に伝わる神矢に貫ぬかれて最後をとげるのであった。

 

 


 

 

あらすじ

ここは越後の国 長尾輝虎(上杉謙信)の館。山本勘助の母越路と妻お勝が訪れる。
輝虎の家老直江山城守の妻である勘助の妹唐衣が出迎えた。敵味方と成ってより、母の顔が見たいとの文に、遠路国へやってきた母。山城守は引き出物として、将軍より拝領致せし小袖を輝虎が一度着用した品なれど、と姑に差し出す。越路は言わば輝虎が古着では無いかと拒否、山城守は困惑して料理で、もてなしをと用意をさす。その膳を運ぶ人こそ、烏帽子直垂の姿で現れた輝虎公であった。
武田信玄の軍師である山本勘助を味方に誘い込む為の策略、それを越路は見抜き、この膳に手をかけたら恩になる、それでは勘助の鉾先が緩むと膳をひっくり返した。輝虎は堪忍出来ず、刀に手をかけ斬りかからんとするを、山城守が止めても、諫言しても怒りは収まらない処、言葉の不自由なお勝が琴を取り出し歌にのせて詫びる。母の代わりに我を斬って欲しいと拝む姿を、輝虎は哀れに思い又山城守の縁も有り思い止まる。
越路は非礼を心で詫び乍ら死を覚悟して立帰る。お勝は助かりし喜びと、母に感服しながら長尾館を後にする。